|
牛は動物ですから、かぜやげりなど、いろいろな病気にかかります。また、牛しゃにたくさんの牛を飼(か)っていると、伝せん病にかかることもあります。このために、牛や牛しゃはいつもせいけつにして、衛生(えいせい)に注意しています。牛の病気で、いま問題になっているのは、「こうていえき」という病気と、「牛海綿状(かいめんじょう)脳症(のうしょう)」という病気です。「牛海綿状脳症」は、ヨーロッパで広がったために英語の病名を略(りゃく)して、BSEとよばれています。日本では、「狂牛病(きょうぎゅうびょう)」ともよばれている病気です。これらのことについて、正しく知ってもらうために、みなさんの質問(しつもん)に答える形で説明していきましょう。※このあとの説明では「牛海綿状脳症」をBSEという言葉で表します。
牛の病気には、人間と同じようにかぜやげりなどの病気、乳房炎(にゅうぼうえん)《乳房(ちぶさ)が赤くなり、熱をもち、乳がでなくなる病気》などのほかに、結核病(けっかくびょう)などの伝せん病があります。重い病気の場合は、焼(や)いて処分(しょぶん)をしています。
こうていえきは、牛がかかる病気で、ウイルスという非常(ひじょう)に小さなばいきんのなかまによって感せんします。感せんすると、熱が出たり、たくさんのよだれを流して、発育障害(しょうがい)や乳房炎になったりします。ただし、人には感せんしませんので、こうていえきにかかった牛の肉を食べても、人体へのえいきょうはまったくありません。
|

|