| 栽培概況 気象・生育・展示 |
・「夏ごしペレ」は放牧向けの新品種として飼料増産への活用が期待できる。活用に向けて広島県内の標高400mの中山間地域における越夏性を確認するため展示した。放牧利用で通常の坪刈りでは収量調査が困難なため、ワイヤーメッシュを使った90㎝×90㎝の調査ワクを2カ所設置(写真参照)。調査ワク内の生草を、6/4と7/13の2回刈り取り調査し合計を単収とした。収量は、2カ所の調査ワクの平均単収。①11/2耕起播種:ギシギシ等多年生雑草対策として、耕起前に除草剤(ラウンドアップ)をスポット処理。ディスクハローで2回耕起、2回目に播種機により耕起と同時播種。②12/9生育調査:播種後、降雨に恵まれず発芽が不揃いであった。圃場内の水分が多い箇所の発芽が先行していた。平均草丈9.1㎝。③3/6調査ワク設置:収量調査のため、調査ワクを設置した。草丈は12/9時点に比べ変化無し。④4/20頃放牧開始:草丈15~20㎝程度で放牧開始。放牧した乳牛は、初妊牛と乾乳牛計7頭。放牧地は牛舎に隣接しており、自由に行き来できる。⑤6/7第1回収量調査:平均草丈は、調査ワク外(放牧牛自由採食)で14.2㎝。調査ワク内で48.2㎝。調査ワク内平均生草収量は2,180kg/10a。生育ステージは穂孕み期(幼穂長5㎜)。⑥7/13第2回収量調査:平均草丈は、調査ワク外(放牧牛自由採食)で18.9㎝。調査ワク内で38.3㎝。調査ワク内平均生草収量は1,000kg/10a。生育ステージは再生草の伸長期。梅雨に入り、調査ワクの1つを排水不良個所に設置していたことが判明。湿害のため生育が不良であった。⑦9/5生育調査:越夏性を確認した。残念ながら、ペレニアルライグラスの夏越しは確認できなかった。令和5年の夏は全国的に過去最高の気温を更新、広島県も同様に酷暑が続いた。当地においても、平年を大きく上回る気温の上昇が続いたためと思われる。⑧感想:ペレニアルライグラスは、イタリアンライグラスのように顕著なスプリングフラッシュがなく、生育が緩やかで、無駄なく放牧牛が利用できると思われた。また、牛の嗜好性が良く、放牧利用に適していると思われた。種子の価格によっては、毎年播種してもよいかと思っている。 |