栽培概況 気象・生育・展示 |
・専用播種機を用いた簡易更新を行い、牧草の収量性や栄養価の調査、また品種による比較を行い、利根沼田地域における適応性を検討、今後の自給飼料生産の一助とする。発芽良否・定着時草勢はやや不良であった。本試験は草地の簡易更新の試験も兼ねており、既存牧草が生育している状態で播種を行ったことから、種子が土中にうまく播種されなかった部分があると考えられる。簡易更新のため再生した既存牧草や、散布した堆肥や近隣ほ場から飛散してきたと思われるイタリアンライグラスが散見された。そのため、坪刈り調査の結果には、一部イタリアンライグラス等の既存草種が含まれており、試験区の一部はイタリアンライグラスが優先して生育していた。本年度は平年と比較して夏場の平均気温が高く推移したこともあり、8月中旬頃に高温の影響によるものと思われる立枯れ症状が見られた。簡易更新のため既存植生の影響があったことや、立枯れ症状が見られたこともあり、収量は多くなったものの、栽培適性は判然としなかった。立枯れ症状は2番草収穫以降で発生したため、次年度以降の再生草の状況等も確認しつつ引き続き検討したい。反収が向上したことから評価は高く、今年度は試験ほ場とは別のほ場で簡易草地更新を実施した。 |