| 栽培概況 気象・生育・展示 |
・新品種を導入し展示して地域の飼料増産の普及につなげるという目的に加え、適切な土壌管理を行うという観点で展示ほを設置。土壌分析の結果、加里、苦土、石灰、リンとも充足していたが、窒素分の不足が確認された。そのため、基肥として尿素の施用を提案したが実施されなかったこともあり初期生育が悪い状況であった。生育期間中の気象概要として、降水量は平年よりやや少ない傾向で気温は概ね平年並みであったが、播種時期の10月中~下旬にかけてはやや低い傾向であった。播種後ギシギシの繁茂が見られたことから除草剤の散布を11月末に行った。2月25日に生育後期での追肥として尿素を施用し、3月31日に穂ばらみ期で1番草の収量調査を実施した。生草収量は5,000kg/10a、TDN収量は442.5kg/10aであった。1番草収穫後4月上旬に追肥を実施したが、再生草は長雨のため収穫適期を逃し、5月18日に開花期で収量調査を行った。生草収量は2,250kg/10a、TDN収量は257.4kg/10aであった。収量としては概ね標準程度確保できたものの、栄養成分はタンパク質含有率が標準値に対して7割程度の値しか含まれず、初期生育時の窒素不足がその後の生育、栄養成分に大いに影響するのではないかと思われた。 |