| 栽培概況 気象・生育・展示 |
・秋冬作で早期播種が可能なイタリアンライグラス品種の栽培実証を行い、自給粗飼料の生産性向上の可能性を確認・展示する。奄美大島の平年日平均気温は、11月中旬まで20度を下回らない温暖な地域である。11月上旬に播種を予定していたが、平年と比べ10月下旬から11月の最高気温が30度を上回るなど高温であったことや、機械の故障による作業遅れが発生したことから、播種日は想定よりも遅い1月10日となった。1、2月の多雨により生育不順が発生したため、播種後46日後の3月2日に、草丈50㎝程度で掃除刈りを実施した結果、生草収量は454.5kg/10aと、予想以上の収量が得られた。掃除刈り後は、いもち病等は見られず、順調な再生が見られたことから、1回目収穫後60日後の5月1日には2回目の収穫が可能で、収量は生草で6,400kg/10a、乾物で1,286kg/10aとなった。総生草収量は6,854kg/10a、総乾物重量は1,378kg/10aとなった。また、嗜好性については良好であった。1番草が十分に伸長する前に収穫することとなり、総収量が十分に取れないことを懸念していたが、2番草の生育が旺盛であったことから、生草重量が約7トン/10aと、おおよそ標準並(鹿児島県飼料作物栽培基準:6~9トン/10a)の収量を得ることができた。現在奄美大島では、永年草であるローズグラスを通年栽培する作付体系が定着しているが、永年草の生育が停滞する冬期における牧草確保が課題となっている。1月に播種したイタリアンライグラスが十分な収量が取れたことは、地域の自給粗飼料生産を向上させる可能性があり普及性は高いと考える。 |