| 栽培概況 気象・生育・展示 |
・新品種を導入し展示して地域の飼料増産の普及につなげる。「つきあやか」は乾田直播体系による試験栽培を行い、7月21日に播種後、10月2日に出穂し、11月7日、8日にロールベール体系による収穫を行った(写真1~12)。例年、乾田直播体系の播種を7月上旬に実施するが、今年は天候不順でほ場に入れない期間が長く続き、7月21日まで遅れてしまった。初期生育は良好だったものの、播種が遅れたことによりハリビユなどの雑草が繁茂したため水張り時にフォローアップ粒剤を散布した。生育は概ね良好であったものの、水張り以降ヒエ類が繁茂しミナミユタカよりも草丈が低い傾向にあった。また、播種が遅かったことで、出穂は10月初めに確認された。ロールベール体系における実収量は径1.2m×高さ1.2mのロールで「つきあやか」は3.3個/10a、「ミナミユタカ」は4.7個/10aであった。今回展示した「つきあやか」は写真12のとおり、ミナミユタカと比べ穂が短く籾が少ないという品種特性が十分に発揮された。籾が少ないことで現場への種子供給が少ないことが短所であるが、種籾が来年も手に入るようであれば作付けしたい。12月11日に収穫したつきあやかのロールを開封し、育成牛へ給与したところ、サイレージ特有の匂いが感じられ嗜好性は良好であった(写真13~14)。 |