観察小屋
草を消化するしくみ1
第1胃と第2胃を中心にした牛の胃の構造
牛の胃は、第1胃から第4胃までの4つの部屋に分かれています。おく歯ですりつぶされた草は小さなかたまりとなって、第1胃に送られます。
第1胃はいちばん大きな胃で、容量(ようりょう)は、乳牛(にゅうぎゅう)では150リットルもあります。 《1リットルの牛乳(ぎゅうにゅう)パック150本分!》この第1胃のなかには、草のせんいを分解(ぶんかい)するび生物がすみついています。 牛は、これらのび生物を第1胃にすまわせ、食料としてだ液(えき)の混(ま)じった草をあげるかわりに、草の細ぼうのかたいかべを分解してもらうのです。 だ液といっしょに運ばれてきた草のせんいは、このび生物のはたらきで分解され、胃液(いえき)のなかにしずんでゆき、第2胃に流れこみます。
第2胃は、第1胃につながっていて小さなこぶのような形をしています。第2胃は、定期的にポンプのように収縮(しゅうしゅく)をくり返して、 半分ほど消化された草を、ふたたび口へと送ります。こうして口にもどされた半分ほど消化した草は、 ふたたび、ゆっくり《20〜50分間》、かみなおされます。これを反すうといいます。牛が休んでいるときにも口を動かしているのは、反すうしているからです。
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