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乳はほ乳動物が産まれたばかりの子を育てるために分泌するもので,子の発育・成長に必要なすべての栄養分を含み,それぞれの動物に最も適した栄養バランスを保っていて,消化吸収されやすい状態になっています。子どもを産んだ雌の乳牛から搾乳した乳を生乳といいます。牛の搾乳体験などでは手でしぼっていますが,実際には機械化されていて,いっぺんに何頭もの牛からミルカーという機器で搾乳をしています。しぼるときには牛にストレスを与えないように,そして,衛生に細心の注意を払って搾乳作業が行われます。こうして搾乳された生乳は,ミルカーからパイプラインを通じて,バルククーラーという冷蔵保存槽に蓄えられ,5℃以下で冷やされたまま集乳を待ちます。これらの工程に使用されたシステムのすべてを1回ごとに殺菌・消毒して衛生管理しています。 |
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牧場でできたものはどこへ,どんな方法で送られているか。
● 生産や販売に見られる仕事の特色
≪3年生:社会科≫ |
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牛乳はどのような過程をへてつくられるか。
製品の新鮮さと安全性を保つためにどのような努力がなされているか。
● 生産に携わる人々の工夫や努力
≪5年生:社会科≫
牛乳には,どんな種類のものがあるのか。
● 品物の選び方
≪3年生:社会科≫
原料の入手にどのような工夫がなされているか。
製品の包装や保管,輸送はどのようにしているか。
遠くに離れた土地にできるだけ速く送るためにどんな工夫や努力がなされているか。
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原料の入手や生産品の販売などの面での工夫や努力
≪5年生:社会科≫ |
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・牛乳
最も一般的な牛乳は,“普通牛乳”(市乳)と呼ばれるもので,生乳に均質化(ホモジナイザーともいい,脂肪球を分解して脂肪分の分離を防ぐ)を施し,高熱で殺菌処理(超高温加熱殺菌:UHT法と呼ばれ,120〜130℃で1〜3秒間加熱)したものです。乳脂肪分は3パーセント以上,無脂固形分は8パーセント以上含まれるものと規定されています。牛乳は衛生管理されたオートメーション工場で,受乳・検査→清浄化→冷却・貯乳→均質化→殺菌・冷却→充填→検査→出荷という工程で製造され,それが保冷車で小売店へ運ばれて,販売されているのです。
・加工乳
牛乳を原料としてクリーム,濃厚乳,バター,全粉乳などを加え,牛乳より成分を濃厚にしたものや,乳脂肪分を3パーセント以下にした低脂肪乳(ローファットミルク)などがあります。
・乳飲料
牛乳または生乳から乳脂肪を除いた脱脂粉乳を主原料に,牛乳成分のほかの成分としてコーヒー,果汁,甘味料などを加えた飲料です。 |
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