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技術情報


  マニュアル/草地更新

●土壌診断と土壌改良

  良質な粗飼料の高位安定生産の基本は、草地土壌を良好な状態に改良・維持することです。したがって、定期的に土壌診断を行い、その結果にもとづいて適切な土壌改良を行うことか重要です。土壌改良としては、土壌pHのきょう正、作物養分の補給等化学性の改良とち密化土壌の物理性の改善がポイントです。

わが国の主な草地の土壌型と特徴

  草地の土壌は北海道の泥炭土、中国・四国・沖縄の赤黄色土を除けば、大部分か黒ボク土と褐色森林土です。

●褐色森林土
表層は薄く、腐植を含んでいますが塩基は溶脱し、酸性を呈します。
●黒ボク土
腐植が多くリン酸吸収カが特異的に高く、塩基が不足している土壌です。
●赤黄色土
一般に粘質ないし重粘質で物理性が悪く、塩基は溶脱し、強酸性を呈します。

土壌改良法・肥培法策定のための土壌診断の手順


草地土壌(造成・更新草地)診断基準(例)

区分
診断項目
基準値 
火山性土(黒ボク土等) 非火山性鉱質土 (褐色森林土・赤黄色土等) 泥炭土
物理性 作土(表土)の深さ 20-30cm 10-20cm 10-20cm
有効根域のち密度※2 18-22mm 18-22mm -
作土(表土)の粗孔隙※3 15-20% 10%以上 -
化学性
※1
pH(H2O) 6.5 6.5 6.5
有効熊リン酸(P2O5)※4 20mg/100g以上 20mg/100g以上 30mg/100g以上
交換性石炭(CaO) 350mg/100g以上 400mg/100g以上 700mg/100g以上
交換性苦土(MgO) 25mg/100g 25mg/100g 40mg/100g
交換性加里(K2O) 15-20mg/100g 15-20mg/100g 20-40mg/100g
塩基飽和度 60-80% 60-80% 60-80%
石炭・苦土比(Ca/Mg) 5-10 5-10 5-10
苦土・加里比(Mg/K) 2以上 2以上 2以上
※1耕起土層を対象、 ただし、不耕起法では0-10cmの土層を対象
※2山中式硬度計の読み
※3 pF1.5の気相率
※4 ブレイ2法
(北海道農業試験研究推進会議研究成果)

土壌の化学性の改良

土壌のpHと作物養分の有効性との関係
土壌のpHは土壌のもっとも重要な性質のひとつで、pHの変化によって養分の有効性が大きく影響されます。降雨量の多いわが国では土壌が酸性化しやすい上に、牧草地では刈取りと追肥の繰り返しによって、一層酸性化しやすい傾向にあります。したがって、土壌pHは適正に保持していく必要かあります。
バンドの幅か各養分の有効性の大小を示します(山崎、1966)。
土壌中に施用されたリン酸はアルミニウムや鉄と反応して、しだいに牧草に吸収されにくい形態に変化していきます。 また、草地土壌では表面施肥のためリン酸が表層に集積しルートマット層の形成の一因となりますので、リン酸の施用法は草地管理上重要です。
シロクローバのカリウム欠乏
葉縁に矩形、小円形の黄白色斑が生じ、しだいに葉の周辺部より内部に広がって赤褐色化する。

土壌の物理性の改良

ルートマット
経年草地では、管理機械の踏圧や放牧家畜の蹄圧、ルートマットの形成などによって、土壌のち密化が進行し気相率が減少するため、通気・通水性が不良となります。反転耕による完全更新、ロータリー耕等による表土処理、心土破砕機による下層土処理が有効です。
ロータリー部分耕による土壌改良効果
左側:部分耕施肥播種区(ロータリー部分耕こよる土壌物理性の改良と追播・施肥により更新された2ヵ月後の草地の状態)、右側:無処理区