放牧子牛生産基準

1.定 義

放牧子牛は、原則として放牧畜産実践牧場として認証された牧場において、放牧畜産基準に従って飼養されている母牛から生まれた子牛とする。ただし、放牧畜産実践牧場以外で生産された子牛であって、その子牛が放牧畜産基準に従って生産された子牛であることを証明できる場合は、放牧子牛(準じる子牛)として取り扱うことができるものとする。

2.放牧育成

放牧子牛は、生まれてから出荷するまでに、放牧畜産基準4.の規定に定める放牧を少なくとも3か月以上行うものとする。

3.舎飼時の飼養管理

舎飼い時においては、畜舎環境、飼養管理に関し、良好な衛生環境の保持やパドックで日光浴や運動を十分にさせるなど、放牧畜産基準5.を適用する。また、粗飼料は放牧畜産基準の6.を順守して、経営内または地域内で生産されたものを給与する。

4.衛生管理、飼養管理等の記帳・開示

子牛の衛生管理、動物用医薬品の使用は、放牧畜産基準8.を適用する。また、飼養管理等の記帳、開示は、放牧畜産基準9.を適用する。

5.認証及び表示

本基準1.~4.を順守して生産、育成した子牛に対して「放牧子牛生産基準」の認証を受け、「放牧子牛」として表示・販売しようとする者は、当該子牛が本基準に従って飼養されていることを証明し、別途定める(一社)日本草地畜産種子協会への認証手続きを経なければならない。

6.情報開示

牧子牛については、牛トレーサビリティ制度(「牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法」)に基づき個体識別番号(10桁)耳標を装着し、要求があれば以下に示す開示区分に従って情報開示するものとし、出荷先(肥育経営等)にもそれらの情報を伝達するものとする。

<開示区分>

  1. 牛トレーサビリティ制度に基づき公表されている個体識別番号
  2. 要求があれば開示する情報
    1. ① 子牛の放牧形態と放牧期間
    2. ② 給与飼料
    3. ③ 治療に使用した動物用医薬品(ワクチン、駆虫薬、抗菌性物質等)の名称及び投与年月日