放牧の仲間たち 大分県 冨貴茶園

大分県
冨貴茶園

「冨貴茶園」は大分県豊後高田市で、お茶の生産から周年放牧体系で肉用牛繁殖経営を行っています。

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冨貴茶園

(有)冨貴茶園では、冬季の余剰労働力と耕作放棄地の解消策として、県の普及・指導を受けて肉用繁殖牛の放牧が始まりました。平成17年に県の「レンタカウ制度」を利用して3頭から始めた肉用牛放牧は、現在、繁殖牛50頭を飼養するまでになっています。周辺林地を取り込んで低コスト・省力的で創意工夫に富んだ周年放牧体系を確立し、安定した肉用牛繁殖経営を実践しています。 自力で開墾したバヒアグラス草地を使って、子牛を出荷するまで親子で周年放牧を行っていますが、このような例は少なく、耕作放棄地の解消方策としての先駆的な実証事例となっており、地域農業の振興や後継者の育成にも力を注いでいます。なお、放牧地の草が少なくなる冬季は、地域のコントラクターから購入したイネWCSを給与しています。 年間ほぼ1人の労働力で全頭放牧を基本に施設や機械等の投資を極力抑え、周年親子放牧による低コストな子牛生産に努めており、相場の変動にも影響されない安定した経営を持続しています。