放牧の仲間たち 北海道足寄町ありがとう牧場

北海道足寄町
ありがとう牧場

「ありがとう牧場」は牧草地を永続的に活用した放牧酪農方式の牧場です。

北海道足寄町
ありがとう牧場

「ありがとう牧場」は北海道足寄郡足寄町にある放牧を主体とした酪農経営の牧場です。その広さは放牧専用地だけでおよそ 37ha、 放牧をおこなったり牧草を収穫するための土地がおよそ 42ha もあり両方で東京ドームの 17 倍もの面積になります。 そこには経産牛(子どもを産んだことのある乳の出る牛)およそ 60 頭、未経産牛(これから乳を搾るために育てている牛)およそ50頭がいます。
この豊かな草資源を生かして経営主の吉川友二さんは毎日放牧を行い、朝夕の2回乳を搾るために牛を集めます。
牛はそうした行動が習慣となっていて、乳を搾る時間になると搾乳施設の近くに集まってきます。もちろん北海道ですから冬場は雪も積り、放牧 が出来なくなり牛のエサとなる草もなくなります。そのため吉川さんは夏場に草を刈り集めて乾草を用意して冬場の牛のエサにしています。 吉川さんはありがとう牧場を次のようなお考えで経営しています。

①太陽・自然の恵みを人々と分かち合い、豊かな心でありがたくいただく。
②牧場の整備を進めてなるべく人手のかからない省力的な経営を行う。
③化学肥料を使わず、牧草地にクローバーを蒔いたり、堆肥を散布して豊かな土づくりをする。
④子牛が生まれるのを 3 月~5 月に集中させることで草の豊かな時に乳を搾り、冬場はなるべく搾らないで済むようにする。
⑤放牧による酪農の価値をより高めるために、専門家と協力して「ありがとう牧場」の乳を使ったチーズ作りを進める。